2022/10/06

結婚を考えている人、結婚に悩んでいる人、必見!幸せのカタチはひとつじゃないと勇気づけられる モデル・稲沢朋子さんのエフォートレスライフ

人生48年目にして、初の一人暮らしを満喫中!

10代まで親元にいて、21歳で結婚してからは自分の家族と暮らし、29歳で離婚してからは子どもたちと3人暮らし。娘や息子が家を出て、今48歳で人生初の一人暮らしなんですよ。寂しくなるなあと覚悟してましたが、それがぜんぜん(笑)。部屋を片付けていなくても、いつご飯を食べても自由ですからね。ただ子どもたちがいたときは、今日お風呂入りたいなと思ったら「湯船洗っておいて」と電話でお願いできましたが、もうやってくれる家族がいないんだなあと。

まだ手探りな感じですが、この歳になって、いろいろ新鮮。だからといって、「子どもが手を離れたから〇〇しよう!」というんでもないんですよね。彼らが高校生くらいになってからは女友だちと旅行してたし、海外出張も多かったし。「明日から〇〇行ってくるね」みたいな感じでいなくなっちゃうので、息子からは「なんでホウレンソウ(報連相)ができないの?」とよく怒られてました(笑)。子どもたちの方がよっぽど大人です。

悩んでいることを抱え込まず、誰かに相談できるのは私の長所

離婚してから2人の子どもを育てて、がんを患って。過ぎてしまえば身になる経験だったのかなと思いますが、その都度、泣いたり怒ったり、いろいろ大変な試練がありました。それを乗り越えられたのは、娘や息子はもちろん、友だちのおかげかな。話を聞いてくれた人、一緒に子育てしてきたママ友、同じように離婚を経験した先輩、気晴らししたいなっていう時に「ご飯に行くか!」と誘ってくれた友だち。そういう仲間に救われてきましたね。悩んでいること、つらいことを躊躇なく話せるのは私の長所かも。(マネージャーさんを見て)ハラハラしてる人もいるみたいですけど(笑)。

人生まだまだ折り返し地点。この先も何が起こるかわからないし、パートナー探しにも常に積極的!子どもが小さかった頃は彼らに父親をと思っていましたが、大きくなってからは純粋に自分のパートナーとして。人生を一緒に楽しめる人がいるって、やっぱりいいよねっていうのも、娘夫婦を見て改めて感じたことですね。

直感的に盛り上がれる、熱量高めの恋愛は若さの特権

若い時の恋愛は、「好き!」っていう気持ち全開の、熱量高めなほうが絶対楽しいと思うんですよね。昔、息子に「すごくタイプだけれどちょっと性格が合わないっていう子と、性格はめっちゃ合うけどタイプじゃない子と、朋子さんだったらどっちを選ぶ?」と聞かれたことがあって。10代の恋愛って感じですよね(笑)。私は即答で「すごくタイプなほうでしょ」って言ったんです。そうしたら「親がそう言う?」って。驚かれました(笑)。

それには理由があって。もし私の年齢だったら「中身で選びなさい」って言うけれど、あなたはまだ若いんだからと。すごくタイプっていう子と付き合えることを思い切り楽しんで、その子と合わせていけるかいけないかはあなた次第だよっていう話をしたら、息子が「ほー」って(笑)。年齢を重ねていくと価値観とかが完成されてしまうので、中身を変えるって難しい。直感的に盛り上がれる恋愛って、若さの特権だと思うんですよね。でも、結婚となると、ちょっと話は別かなと思うんです。

入籍は「愛」。相手の両親含め、家族が広がっていくことを楽しんで

日本の法律上、籍を入れるか入れないかで、パートナーにしてあげられることが大きく変わってくると思うんです。私の場合、がんで入院した時、すでに離婚していて子どもたちも10代だったので、手術の書類にサインできなかったんです。今は成人しているので問題はないけれど、そんな話を子どもたちとした時に、「これから先、何かあったときにすぐ駆けつけられないかもしれない。だからそばにいてくれる誰かがいたら、僕らは安心」って。

結婚は手続き上のことだけでなく、家族が増えるっていうこともそうだと思うんですよね。「2人がよければ親なんて」と思っている人もいるかもしれないけれど、結婚は、みんなひっくるめて家族になるということ。当事者じゃないけれど、私はモデルとして仕事をしているので、家族が増えたことで「もっと誇れる仕事をしないと」って思いましたもん(笑)。

この先、娘夫婦に子どもが生まれるかもしれないし、息子が結婚して家族が増えるかもしれないし。その分責任は大きくなるけれど、それ以上に、家族の輪が広がっていくのは私にとってすごくうれしいこと。そう思えるのも、やっぱり自分の結婚があったからなんですよね。

もちろん、私自身がまた結婚する可能性もあります! 次にする時は、人となりや中身に引かれてスイッチが入った時かな。子育てが終わって「イエーイ! 終わった~」と思っていたけれど、もしかしたら私にとっての次の結婚は、自分のためでもあり、子どもたちに対してできる最後の親業なのかもしれないって、ちょっと思ったりもしています。

PROFILE:稲沢朋子(Tomoko Inazawa)

1974年生まれ。2012年、雑誌『STORY』の読者モデルとしてデビュー。その後、明るい笑顔に人気が集まり専属モデルとなり、カバーモデルも約3年務める。2019年『STORY』卒業後は、『エクラ」』『GLOW』『WEB Domani』などのファッション雑誌やイベントで活躍中。プライベートでは、29歳で離婚後、シングルマザーとして2人の子どもを育て上げ、今年、娘が結婚、息子が就職。巣立ちの時を迎え、人生初の一人暮らしを満喫中。