2023/04/03

世界的に活躍する妻の仕事を 夫が家事・育児でサポート 互いの深い愛と信頼の裏側にある 澤田知之×岡嶋かな多夫妻のアナザーストーリー

「今はたまたま私にスポットライトが当たってるだけ。いつか逆転して、私がサワディーを支える時もくるんじゃないかって」(岡嶋)

岡嶋:今の暮らし方になって、3年目かな。

澤田:僕がフリーランスになってからっていうこと? そうだね、早いね。

岡嶋:子どもが生まれたら、私が仕事をセーブして子育てしなくちゃいけないっていう、やっぱりまた思い込みがあったから。「かな多はかな多のペースのまま仕事したらいいよ」って、会社を辞めてフリーランスになるって言ってくれた時は結構、衝撃で。家事も育児も毎日一生懸命やってくれて、本当にすてきな人と出会えてよかったなって思ってる。

すごく明るく楽しくいつもやってくれてるけど、葛藤とか、しんどいことももちろんあったよね

澤田:あはは、まあね。

岡嶋:サワディー、真面目だから。どうしてもがんばり過ぎちゃうところはあるよね。

澤田:長男が生まれて23か月くらいの頃かな。謎にめちゃくちゃ肌が荒れたじゃない。もう顔が真っ赤になっちゃって。子どもが生まれて暮らしががらりと変わったし、フリーランスになって働き方も変わったし。すぐに順応してポンポンうまくいったかっていうと、まあそうじゃなかったんだろうな。治るのに1年ちょっとかかったし。

岡嶋:がんばり過ぎてるなと思ったし、実際にそう伝えたかもしれない。でもだからといって、この生活がもう無理だとか、サワディーにはできないとは一回も思ったこと、ないんだよね。だって、サワディーの人間力って本当にすごい。

今はたまたま私がスポットライトを当ててもらうことが多いかもしれないけど、ポテンシャルだったり、人間力だったり、いつもいろんなところで勉強してる姿勢だったりも含めて、いつか逆転して、サワディーに多くスポットライトが当たって私が支えるみたいな時も、くるんじゃないかと思う。

 

「家事・育児はやらなくちゃいけないことじゃなくて、もう営みの域。朝起きて、歯を磨くのと一緒」(澤田)

澤田:家族が増えて、新しいステージに自ら進んで行ったわけで。それまで経験したことのない、11日が1年生だったから、行き過ぎてバランスを崩しちゃってた。かな多から「スポットライトが当たる日が」って言われた時は、すごくうれしかったと。だけど今くらい、大事にできてたかっていうと、ちょっとわからない。それくらい、いっぱいいっぱいだったと思う。

岡嶋:フリーランスだと一時的に仕事が減ることもあるかもしれないし、なかなかやりたい仕事ができない時期もあるかもしれない。でも、どこに行っても愛される人だし、必ず自分のやりたい仕事で輝ける日がくるって信じてるから。

会社員を辞めてフリーランスになる、家事や育児をしてくれるって言われた時も、素直に受け止められた。不安もないよ。ただね、体だけは壊さないでほしいなって。

澤田:数年続けてきて、次男も生まれて。家事・育児はやらなくちゃいけないことって感じじゃなくて、最近はもうね、営みの域。朝起きて、歯を磨くのと一緒。

岡嶋:体に染みついてる、みたいな領域に入ってるよね。すごくテキパキしてるもんね。私は仕事以外のことは、割とのんびりだから。家に帰って、保育園から戻ってきた子どもたちときゃっきゃ遊んでると、その傍らでサクサクと……。

澤田:プレッシャーになっちゃうと続かないからさ。100点でなんてできないから、もう50点でいいじゃんみたいなクオリティだけどね。今はね、毎日めちゃくちゃ幸せ。もう幸せしかないよね。

 

「いろんな山も、谷すらも楽しめる。長い人生のこの先も、そんな夫婦でありたいな」(岡嶋)

「かな多を特等席で応援していたいっていう信念は強いものだから。何が起きても柔軟に、変化し続けるのが僕の役割」(澤田)

――最後に編集部から、ひとつ質問を。お二人にとって「ツヅクシアワセ」とはどんなものでしょうか?

 

岡嶋:私がサワディーとの結婚を意識し出したきっかけっていうのは、一緒だったらどんなことも楽しく乗り越えていけそうだなって思ったことがきっかけなんだよね。人生、どれだけ雨風が強い時でも、雨に打たれながらも「ヤッホー!」みたいに言ってくれそうって。で、実際そうだった。

子育てだったり、仕事だったり、これからもいろんな山や谷があると思う。でもね、喜びも悲しみも、どれも人生には必要なものだと思うんだよね。それを共感、共有しあえる最高のパートナーに、家族に出会えたからこそ、みんなでいろんな山谷を楽しんでいきたい。長い人生のこの先も、そんな夫婦でありたいかな。

澤田:ツヅクシアワセ……壮大だなあ。そんなに先のことを考えられないかも(笑)。

本音を言うとね、続くことが、僕は全てじゃないと思ってる。もしかしたら続けないっていう選択の方が、それぞれが幸せになれることもあるんじゃないかなって。だって嫌だと思うことを抱えながら、でも続けなくちゃいけないっていうのはつらいでしょ。そういうことがさ、いつ出てくるかわからないよね。

でもさ、僕自身は、「(かな多を)特等席で応援し続けたい」っていう信念がしっかりあるから。その気持ちは、すごく強いもので、それがあれば、ね。これからも、何が起きても柔軟に変化し続けるのが僕の役割だと思ってるよ。

 

PROFILE: 澤田知之

高知県出身。アパレルメーカー勤務、PR会社の執行役員などを経て、妻・岡嶋かな多さんの出産を機に、「妻の活躍を、特等席でずっと見ていたい」とフリーランスのPRプランナーに転身。サワディーの愛称で、noteにて「天才の妻と、平凡な夫」を執筆中。

PROFILE: 岡嶋かな多

青森県出身。幼少期をアメリカで過ごし10代で音楽の道へ。BTSTWICENiziUを始め、通算500曲以上の作品の制作に参加・提供し、ヒット曲を連発する作詞・作曲家、音楽プロデューサー。2018年、澤田知之さんと結婚。2020年に長男、2022年に次男を出産後も、家族に支えられながらパワフルに活動を続ける。