夫婦関係とライフプラン編
モデルなき時代に新しいパートナーシップを。 イクメンが変える、人生のスタイルと夫婦のスタイル。

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【夫婦関係とライフプラン】講師:小崎恭弘

変化の時代。結婚観だってバージョンアップ

私は大学で教鞭を執るほか、年間100本以上、父親の保育や育児への関わり、男性の働き方改革やワークライフバランスなどについて、講演しています。ひとことで言えば、父親の育児が私の得意とするテーマです。現代の男性は35歳を境に、男が家事や育児など“家庭のタスク”とどう関わっていくかという意識がまるで違っていて、興味深いと感じています。

35歳以下の世代では、高校において「家庭科」が必修課目でした。そのため、普通教科として家庭生活に必要な知識や技能をひと通りは学んでおり、実際、上手な男性もいます。しかし35歳以上は、学ぶ機会も実践の機会もほとんどなかった世代です。机上の知識ですら、ろくにわからない男性だらけです。

しかも、そうした男性たちの周囲には“家事や育児をする男性”のモデルがほとんどいません。私の学生たちも団塊ジュニアのジュニアという年頃なので、父親が働き、母親は専業主婦という家庭で育った人がかなりいます。そうした形の結婚をしている親しか「幸せモデル」がないため、結婚適齢期になっても親と同じ結婚観を引きずっていたりします。

学生やセミナーを聴講してくださる方に「携帯電話でもパソコンでも生活に不可欠なアイテムは定期的にバージョンアップするのに、なぜ幸せや家族のかたちだけ、古いモデルのままにしておくのですか?」と聞くと、とても驚かれます。若者までもが30年も前の親世代の結婚スタイルを、“当たり前”だと思っているのが、実に不思議です。

 

男性はもっと家庭進出すべし

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社会の要請として、女性は社会進出してきました。いままで以上にパートナーと協力し合って家事育児をしていくことが求められていくはずです。そのためには、男性はもっと家庭進出していかなくてはなりません。

昔から積極的に子育てをしていた子煩悩な男性はいましたが、男性自身の意識が変わってきたさらなるきっかけは、やはりイクメンやファザーリングという言葉が生まれたことです。社会の中に概念形成ができたことで、若い世代ほど「自分も育児に参加したい」「仕事も家庭も大事にする生き方をしたい」とワークライフバランスを肯定的にとらえるようになってきています。

そのように、男性側に「育児をしたい」気持ちはあるのですが、一方では甘くない現実があります。平成23年の「社会生活基本調査」データを見ると、6歳未満の子どもを持つ親の育児時間は、母親は1日平均202分、父親は39分で、圧倒的な差があります。

流行と同じで、急激な変化は定着しませんから、まずは現状を認め、この先、父親の育児時間を毎年5分ずつでも増やしていこうという歩みを確実にしたいものです。少しずつでも差を埋めていくことができたらすばらしいと思います。

男性が育児に関わるメリットは、たくさんあります。母親にばかり子育ての比重がかかることで生まれる産後うつや育児不安などのリスクも、ずっと減らせます。

 

イクメンブームの功罪

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先に説明したように、イクメンという言葉には、社会に浸透するにつれ、男性に育児参加意識を芽生えさせた“功”の部分があります。しかし同時に“罪”の部分も生み出しました。

何かと言えば、本当に家事育児が苦手でできない男性に対して、「ダメな父親」というレッテルを貼られるようになったこと。それによって、そうしたイクメンになれない夫を持った妻たちに、ものすごいハズレ感を持たせました。

夫は企業戦士、妻は専業主婦という結婚がふつうだとされ、だれもが疑うことなく日本型の家庭を築いていた時代が遠くなり、イクメンという新しい価値観が台頭してきたことで、既存の結婚観、家族観には収まりきらなくなってきたのです。

とはいえ、それはあくまで家族単位で合意形成していくべきことです。家族の形が多様化しているからこそ、形ばかりのイクメンごっこではなく、自分たちらしいパートナーシップとは何かを考える時期が来ています。

 

夫婦間コミュニケーションとは、パートナーへの配慮

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育児の意識を持った男性でも、案外しがちな失敗があります。

子どもが急に熱を出して、保育園からお迎え要請が来ているのに、「オレ、大事な会議があるから」。一家の柱として仕事を優先せねばならないという感覚の男性ほど、そう口に出してしまって、妻の信頼を損ねます。

実は妻もその日、大事な会議かもしれません。そうしたことに思い至らないのであれば、やはりパートナーへの配慮が足りないと思います。

次々と持ち上がる問題をどう解決していくかは、夫婦の日常的なコミュニケーションがちゃんと取れているかどうかにかかってきます。子育ての課題は常に変化してきます。その現状を認識し、常に「私たちはどうする?」と話し合っていきましょう。

家事もフェアにやるのが前提とはいえ、得手不得手はあるものです。互いにパートナーへの思いやりを忘れず、柔軟に対応していくのがいちばんです。

 

自分が社会のモデルになるという意識で婚活を

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性役割分業が崩れ、その人らしさやパーソナリティーとすり合わせて家庭を作るようになってきたいま、家族はますます多様化していくでしょう。別居婚、遠距離婚、通い婚、同姓婚、別姓婚、ステップファミリー……。ちょっと思いつくだけでも、さまざまな形があり、今後、法律も徐々に整備されていくと思います。そうなれば、「どれがふつう」も「どれが正しい」もなくなります。

モデルなき時代を生きる以上、結婚もまた、自分たちにふさわしい結婚モデルを考える必要があります。しんどいけれど、それだけ「自分たちらしい形」を模索できるわけです。結婚はゴールではなく、そこから始まると言っても過言ではありません。自分とパートナーにとって最良の結婚を築いていくという意識で始める婚活は、きっといままでよりもっとすばらしいものになるはずです。

 

【講師紹介】

ファザーリング・ジャパン 顧問
大阪教育大学教育学部准教授

【経歴】

こざき・やすひろ 1968年生まれ。2009年、関西学院大学大学院人間福祉研究科後期博士課程満期退学。
'90年聖和大学教育学部卒業後、'91年西宮市市役所初の男性保母として採用され、施設、保育所に配属。
03年、西宮市市役所を退職。さまざまな大学で教鞭を執り、'14年より大阪教育大学教育学部准教授に。現在に至る。
『わが家の子育てパパしだい』『男の子の 本当に響く 叱り方ほめ方』など著書多数。

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