イクメン・夫婦円満編
相手が本当にしてもらいたいと思っているニーズをつかむ。 密なコミュニケーションのためのコツとは。

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篠田厚志(しのだ・あつし)
NPO法人ファザーリング・ジャパン関西 理事長

家事メン、イクメンじゃない男性は結婚できない!?

1970年以降、平均初婚年齢は上がり続けています。その背景には、女性の社会進出や結婚の必要性が薄れてきたことなどがあり、社会の環境や人々の意識が変わってきたのも大きな要因ですが、いざ結婚を意識したときに二の足を踏むのは、女性のほうが多いようです。

長い間「外で働くのは男性、内で家事育児をするのは女性」という性別役割分担の意識が強かった日本では、男女共同参画社会と言われるいまも、男性が家事や育児に費やす時間は多くありません。欧米など先進国と比べた場合、ワーストのレベルです。家事だけでなく、将来的には子育てすることも考えると、女性はますます家庭と仕事の両立に悩み、結婚へのハードルが上がっています。

キャリアも大切にしたいイマドキの女性にとって、パートナーとなる男性の家事や育児への協力度や能力は、結婚を前向きに考えるためのポイントになっているからでしょう。家事や育児に協力的な男性との結婚を望む女性は増えており、婚活市場ではそうした家事メン、イクメン志望の男性が有利なのです。

 

女性が求めているのは、家事能力そのものより“気遣い”

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いまの20代・30代は、男子も女子と一緒に家庭科を履修してきた世代です。男性もパートナーと協力して、家事をやる必要性は感じています。とはいえ、自身の経験を振り返っても、独身時代は仕事や遊びが楽しく、家事はつい後回しにしてしまったこともしばしばありました。

確かに、デパ地下やスーパーのお惣菜を買ったり、ハウスキーピングやベビーシッティングなど各種サービスを利用することも可能です。しかし、家庭を作り上げるという意味では何でもアウトソーシングというわけにはいきませんし、できるとしても、都市部など限られた地域や、限られた人たちだけでしょう。

私が所属しているファザーリング・ジャパンでは、家事や子育てについて夫婦でどう向き合えばよいかという講演もします。そのときに女性たちの不満としてよく上がるのは、「自分(妻)が家庭でどんなことをやっているのかを、夫はあまりわかってくれていない」ことです。

家事は炊事や洗濯などわかりやすいものばかりではなく、想像力を働かせなければ目につかない、たくさんの小さなタスクで成り立っています。そのため、あまり家事をしない男性ほど目の前のタスクしかイメージできず、そんなつもりはなくても、妻に負担を強いていることになります。大切なのは、家事のバックヤードまで想像すること。家事のスキルそのものより、主体的に動き、「いつもありがとう」「よくやってくれている」など感謝の言葉をかける、そんな気遣いが妻にとってはうれしいのです。

 

会話不足が、かみ合わなさを生む

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家事育児が原因で夫婦間のコミュニケーションがうまくいっていないと悩んでいる方から話をうかがうと、夫も妻も相手が何を望んでいるかを確かめないまま、勝手な思惑でコトを進め、ケンカになってしまうパターンが多いように思います。「買い物ぐらい行って来てよ!」「行ってきてほしいなら言えよ!」というかみ合わなさは、会話が足りていないから起こるんですね。

家事に不慣れな男性ほど、気まぐれに手を出し、妻から何か言われると「手伝ったのに怒られた」とへそを曲げます。そうしたいさかいを避けるには、妻に何をして欲しいのかを率直に尋ね、その通りにやってみることです。「何したらいい?」「手伝おうか?」という聞き方は当事者感覚がないように響くのでよくないと言われますが、「家事を一緒にやりたいと思っているんだけど」とひと言添えるだけで、妻の受け取り方は違ってきます。

夫は妻に「何をやればいいのかわからないから教わりたい」という姿勢を見せてください。妻は夫に「これを手伝ってほしい」と素直に伝えてください。

 

ゴールを共有することの大切さ

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夫婦のコミュニケーションが大事と言われても当たり前過ぎて、「何をいまさら」と思うかもしれません。しかし現実には、それが当たり前でなくなっていく夫婦が多いのです。例えば、やりたいことを書き出してもらうと大抵、「パートナーがそんなことを考えていたとは知らなかった」と夫も妻も驚きます。ライフプランに限らず、家事の切り盛りについても、「こうなったらいいな」というゴールがあるはずなのですが、それを話し合っていないからです。

ゴールの身近な例として、部屋の片付けを考えてみます。妻には「こんな部屋でこんな暮らしがしたい」というイメージがあります。しかし、その理想を伝えられていない夫は、「片付けしてよ」「この散らばった雑誌、どうにかならないの」と口うるさく言われ、片付けます。妻が目指しているのは、部屋の隅に雑誌をまとめることだけではないはずです。けれど夫にすれば、イメージを知らされないままタスクだけを押しつけられ、それにも小言を言われるので混乱します。「やっていない」「やっている」の認識の違いはこんなところにあるのです。

近いがゆえにコミュニケーション不足になってしまい、「僕はこれをやりたいけど、妻もきっとやりたいだろう」「私がこれをやりたいのを、夫は知ってくれているだろう」と互いに思い込んでいるんですね。会話が足りていないことが、結婚生活のストレスにつながっています。

 

異性のいる場に出向いてチャンスづくり

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結婚後も幸せを維持していくためには、暮らしを“共有”していくことが不可欠です。一緒に何かをすることが楽しい、うれしいというものがあり、それをより円滑に進めるためには、会話を惜しまないことです。もちろん結婚前に、イメージ通りの暮らしを共有できる相手かどうかもよく見極めたいですね。

婚活の上では、男性も女性も、料理や掃除が得意というアピールはプラスに働くと思います。もし苦手だとしても“やってもらう”ではなく“一緒にやろう”を基本にすれば、それほどネガティブポイントにはなりません。

子どもが生まれると、どうしても減ってしまうのが夫婦ふたりの時間。そんな中でもできる限りふたりだけで話をする時間を持ちましょう。性格が合わないのではなく、会話が足りないのだと考えて、歩み寄る。その意識が、幸せな家庭には必ずあります。

【講師紹介】

NPO法人ファザーリング・ジャパン関西 理事長

【経歴】

1980年、大阪府生まれ。12年間、大阪府庁で、地方自治の人事や財務を担当。退職後、「ファザーリング・ジャパン関西(Fathering Japan Kansai)」の事務局長を経て、現職。「ファザーリング・ジャパン」は、父親であることを社会に活かすための取り組みを通して、日本社会のあり方や、働き方を見直すための活動をするNPO法人。Fathering(ファザーリング)には、父親であることを楽しもうという意味が込められている。

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